糖質と脳報酬系のしくみについて ・・・・ 糖質制限食の勧め
2015 6月1日
人体は驚くべき精巧さをもって創造されました。しかし それは脆く、弱いものです。「心は燃えても
体は弱い」(マタイ26:41) 「主は癒す方」(出エジプト15:26、詩篇103:3など)のみことばのとおり、「いやし」は 体を本来の健康体に戻す、「預言」とともに中心的な 主の働きとなります。
私たちは、この 「肉体の弱さ」のゆえに、主により頼むように 創造されたことが分かるのです。
糖尿病や ガン、遺伝病などの 重篤な病気には、対処療法のみで根本的な治療法は確立されておらず、依然として
聖霊様の「いやし」の働きに頼るしかありません。また、病の霊を見分けて除くという「霊的対応」が必要です。どのような節制をしても、悪霊が原因の場合
それを追い出してしまわないと無効だからです。 また、その人が未信者ならば、救われる過程の中で、わざが起こります。
しかし、世の中には多くのまがい物(砂糖、麻薬入り小麦、有害な甘味料、タバコなど)がまかり通り、聖書の時代と
かなり異なる生活習慣の影響を受けています。 この中にあって、健康・健全な生活、特に、主に対する心の態度が健全であることを、日常生活でできるレベルでチェックしていく必要があります。 ここでは、意外な落とし穴である”糖質中毒”からの解放について 考えて行こうと思います。
1. 脳の報酬系の仕組み:
腹側被蓋野(ふくそくひがいや、VTA) ・・・ 中脳の腹側にある大脳基底核の 赤核(A8)や黒質(A9)に囲まれた内側の領域で、系統発生的には古い部分。
ここには A10細胞集団と呼ばれる ドーパミン作動性ニューロンが多く存在し、A10神経(快楽神経)の起点であり、 1.中脳辺縁投射、 2.中脳皮質投射 を形成している。これらのニューロンの活動は、報酬を得られた場合のみならず、報酬予測(報酬そのものでなく、報酬を期待する”予測”で反応)にも関わっていると考えられている。
主にこの2つのドパミン経路(A10神経経路)を通って、 1.中脳辺縁系(腹側被蓋野 → 側坐核を結ぶ)、 2.中脳皮質系(腹側被蓋野 → 前頭葉を結ぶ) に通じている。
* 脳内神経系の A1〜7: アドレナリン作動性、 A8から15: ドーパミン作動性、 ドーパミンはノルアドレナリン、アドレナリンの前駆体。 (A6:
青斑核、 A8: 赤核後核、 A9: 黒質緻密部、 A10: 腹側被蓋野、 A11:
間脳後部、 A12: 弓状核、 A15: 嗅球)
腹側被蓋野からの投射先として、
1. 側坐核(そくざかく)は、この領域が脳の「快楽中枢」であることが一般に認められている。(1950年代、ラットの電極実験、摂食や飲水もせずにレバーを押し続ける) 腹側被蓋野からのドーパミン性の入力により、側坐核の活動を活発化させる。 また、この部位の働きが強い者ほど 「うそ」をつきやすい(= 報酬をもらうために、うそをついて正当化する傾向が強い)、という研究結果がある。(by. 京都大) 食事やセックスなどの多彩な報酬や、音楽の感情の調整などとも関連している。
2. 前頭連合野へのドーパミン作動性の刺激信号は、前頭前野系ループを活性化して、精神活動の高揚や 創造性に働くといわれる。(その逆の、ドーパミン不足が”抑うつ”症状や、薬物の禁断症状)
他に、 海馬 ・・・ 脳の(新しい)記憶や空間学習能力に関わる。海馬を経由して大脳皮質に古い記憶が記録される。 βエンドルフィンの分泌や A10神経の活性化により、海馬を経由した長期記憶が増強する。
扁桃体 ・・・ 情動的な出来事(恐怖条件づけなど)に関連付け記憶。
摂食、攻撃と逃避。
中隔核 ・・・ 恍惚感。 梨状葉 ・・・ 匂いの情報処理と記憶。
大脳基底核 ・・・ 線条体、淡蒼球、黒質などを含む包括的な領域で、μ受容体などの 多くの向精神薬の受容体が大脳基底核に高密度に発現している。 『大脳皮質→大脳基底核→視床→大脳皮質』
のようにつながる4種のループ(相互関係は薄く、並行して機能)が存在する。(運動系ループ、前頭前野系ループ、眼球運動系ループ、辺縁系ループ)
黒質 ・・・ 黒質緻密部はドーパミン作動性ニューロンを多く含んでおり、修飾的に線条体に投射。
線条体 ・・・ 大脳皮質・視床からの入力部。運動機能、意思決定などに関わる。
大脳基底核の変性により パーキンソン病や 手足の震え、ハンチントン舞踏病などが引き起こされる。薬物中毒や、習慣化した行動などにも関わっているといわれる。
ここで、不健全な物質(血糖値の上昇(砂糖・炭水化物など)、ニコチン、アルコール、各種の麻薬、コカインやアンフェタミン(覚せい剤)など)は、大脳基底核の腹側被蓋野を刺激し、A10神経系を通して
側坐核や 前頭葉を刺激して 報酬系を形成する。 ただし、耐性がすぐに獲得され、これらの物質による腹側被蓋野への刺激が続くと、受容体の働きが鈍くなってドーパミンを分泌せず
禁断症状となり、より多量の刺激物質を要求する悪循環に陥るようになる。(ニコチンの場合は、正常なアセチルコリンのニコチン受容体に結合し、次第に受容体のドーパミン放出作用が鈍くなる)
また、脳内麻薬の βエンドルフィン(視床下部弓状核のニューロンから分泌)も、大脳基底核・腹側被蓋野の μ受容体(μ1: 鎮痛と 多幸感、 μ2: 呼吸抑制、痒み感、鎮静、依存性形成など)に働く。 多幸感については、(GABAニューロンを抑制することにより)
A10神経のドーパミンを遊離させ、側坐核に作用し 多幸感をもたらす。
2. ニコチン中毒の報酬系の例: youtube: 人はなぜ禁煙に失敗するのか?、 タバコはストレス解消に役立つ?
タバコは ヘロイン並みの習慣性(依存性 = これを”ニコチン中毒”という)を持つといわれる。
タバコの煙が肺に入ると ニコチンが血中の脂肪に溶け込み7秒程度で脳まで送られ、(脂肪に溶けているので)血液脳関門の内皮細胞を通り抜け、脳の神経細胞内に浸入させてしまう。
ニコチンは、腹側被蓋野(A10神経核)のアセチルコリンのニコチン受容体(ニコチンとの強い親和性を持っているのでこの名がある)に結合し、アセチルコリンに比べ
分解される時間が長いので、はるかに多くの刺激を与えて 継続的にドーパミンを放出させ、
1. 側坐核や 前頭葉を刺激して 報酬系を形成する。
また、これとは別に、
2. 青班核(橋のA6神経核)を刺激して、覚醒効果を与える。
3. 末梢のアセチルコリン受容体にも直接作用し、末梢血管を収縮させ 血圧・心拍数を上げる。(ミミズの輪状筋と縦走筋のうち輪状筋が収縮してひょろ長く伸びるのと同じ)
しかし、継続的なニコチン摂取により 受容体の アセチルコリンに対する感度が鈍くなり(耐性の形成)、より多くのニコチンが結合しないと 十分な量のドーパミンを放出できなくなる。ニコチンの半減期は30分程度であり、ドーパミン不足からイライラや不安、抑うつなどの
禁断症状(離脱症状)が出る。 したがって、40分から数時間にかけて、脳の欲求により 喫煙によるニコチン摂取を繰り返さざるを得なくなり、いわば”ニコチンの奴隷”のようになってしまう。
肺や気管の方も、最初は 正常な繊毛運動により異物を排出しようとしてむせてしまうが、何度か吸っているうちに煙の刺激に慣れてしまい継続的に吸えるようになる。
(禁煙の方法):
まず、ニコチン中毒のメカニズムと、いかに喫煙が愚かで 不健康な事であるかを、よく認識して知る準備が必要。( ・・・ 禁煙の強い動機付け)
そして、禁煙の段階が3つある事を理解し、それぞれに対応する必要がある。( ・・・ 禁煙の失敗は、この3つの時期で油断するため、9割もの人が禁煙に挑戦して失敗している。)
・ 東京衛生病院 名誉院長の 林 高春 医師 による統計では、禁煙に失敗した人の日数: 1日 25%、
2日〜1週間 12%、 1週〜2週間 28%、 2週〜1ヶ月 15%、 1ヶ月〜3ヶ月 14%、
3ヶ月以上 6% のように ばらつきがある。
第1段階: 最初の3日間
・・・・・ ニコチンの血中半減期は20〜30分であり、ニコチンが体内から完全に無くなるのに2−3日かかり、最初の1、2日目がきつい。 タバコを吸いたいという欲求には2〜3分の波があり、その都度
その欲求を別の刺激にすり替えて乗り切る。 4、5日目を過ぎると 楽になる。(* 2〜3日間 水断食すると、簡単に乗り越えられます)
第2段階: 1週間〜2週間目
・・・・・ アセチルコリン受容体が正常に戻り、本来の働きをするまで 2週間かかる。 そのため、それまでの間、最初の緊張感が無くなり 油断して失敗してしまう人が多い。(安心期
・・・ 最も禁煙に失敗しやすい時期) 飲み会を避け、食後の気分転換をするなど。 断続的な禁煙は、アセチルコリン受容体の回復時間がその分余計にかかり、苦しみを長引かせるだけである。
第3段階: 3ヶ月目まで
・・・・・ 喫煙するという”行動記憶”が消え始めるのが3ヶ月から。 生理的には もう体がニコチンを必要としなくなったのに、この行動記憶から何かのきっかけで
以前の行動がぶり返してしまうことがあり、(別統計では)ここから再喫煙する人が50%もいる。(さらに再喫煙から
また禁煙成功する人が、その中の50%)
「新しく生まれ変わった」ように、行動記憶を刷新すべく(上書き保存)、生活習慣を新しく変えていく必要がある。
また、タバコを止めると 胃腸の調子が回復し、食欲が出て食べ過ぎの傾向になるので、意識的に食事を節制する必要が出てくる。(禁煙と共に、そのまま糖質中毒(↓)に切り替わっていく場合もあるので注意)
* チャンピックスという、ニコチンよりも強固に結合する禁煙薬が出ているが、喫煙を止める気がないと元に戻る。
・(別方法) 1段階.コーヒーと喫煙を別々に、時間的にも分離する。 2段階.コーヒーだけ飲む。 ・・・ 割と安全に ドーパミンの代替(カフェインがアデノシンの代わりに受容体に結合し、ドーパミン分泌抑制を抑える)となり、喫煙を止めやすい。(∵ ニコチン中毒=ドーパミン中毒) アルコールや糖質(以下記述↓)をドーパミン分泌に用いるのは危険。
3. 糖質中毒と そのメカニズムについて:
糖質(糖類、一般の炭水化物のうち体内で消化されブドウ糖になるものすべて)は、意外にも
体内で中毒症状を引き起こし、さまざまな不健康な状況を作り出す。 これは、ニコチンやアルコール、麻薬などと同じメカニズムであり、砂糖は”マイルド・ドラッグ”と呼ばれるべきものである。
炭水化物が消化され、ブドウ糖ができると、(砂糖もブドウ糖と果糖に分解、) 小腸から吸収され血中濃度が上昇する。すると血糖値を抑えるために インスリンが分泌され、その消費されなかった余剰の糖質が 皮下細胞や 肝臓に中性脂肪として蓄積される。(= 肥満、脂肪肝、 インスリンは別名”肥満ホルモン”) 果物やハチミツ等に含まれる 果糖は、血糖値は上げないが、中性脂肪に変換される。
インスリンが過剰分泌され続けると アミロイドの分解が後回しになり脳に蓄積されてアルツハイマー病(脳の糖尿病)になるといわれる。
インスリンが分泌されなくなると、糖尿病となる。
このブドウ糖の血中濃度(血糖値)が ある閾(しきい)値を超えると、麻薬やニコチンと全く同様に 腹側被蓋野を刺激し、過剰のドーパミンを放出し 全く同様に報酬系を形成する。 すると 摂取した糖質により、さらに糖質を要求し、過剰摂取の悪循環に陥るようになる。
体を動かして 摂取したすべての炭水化物をエネルギーとして消費していた
昔の時代に比べ、現在は 移動手段や 仕事の変化など、体を意識的にかなり動かさないとエネルギーが消費されない、なおかつ
かつての歴史には無かった”飽食の時代”である。 この状況において、糖質は
人の体にとって全く不要の、場合によっては有害な 物質である、とする説が優勢になりつつある。
(炭水化物) | (吸収) | 血糖値上昇 | |
食物繊維 | − | 無 | |
3糖類以上(デンプン) | 加熱(α)デンプンは ブドウ糖に分解 |
上昇 | 非加熱ならば消化しない |
(オリゴ糖) | 小腸で吸収されず 大腸菌のエサ |
無 〜 低 | (摂り過ぎ注意 不純物にブドウ糖) |
糖アルコール (キシリトール、エリスリトールなど) |
体内でほとんど利用されない | 無 〜 低 | 0カロリー甘味料 ガム、歯磨きなど |
2糖類(ショ糖) | ブドウ糖と果糖に分解 | 上昇 | |
(乳糖) | ブドウ糖とラクトースに分解 | 低 〜 上昇 | |
単糖類(ブドウ糖) | 小腸で吸収 | 上昇 | |
(果糖) | 小腸で吸収 | 無 〜 低 中性脂肪になる |
蜂蜜は本当は健康に良くない |
異性化糖(高果糖コーンシロップ) | 果糖55%+ブドウ糖45% | 上昇 + 中性脂肪 | 清涼飲料水に多用 |
草食動物は糖質0 の食物。 牛: 反芻胃(牛の体重の1/4)にいるバクテリアでアミノ酸を作る。
馬・ウサギ・ネズミなど: 動いてエネルギーを消費する。
炭水化物を摂取したとしても、GI値(消化・吸収のスピード)の低いものを食べれば、血糖値は上がりにくい(=報酬系を形成しにくく、(インスリンが低いので)脂肪を蓄えにくい)。 ただし、糖質の量は同じ。 ナッツ類(ピーナッツ、アーモンドなど)は 糖質が低い上に、GI値が低い。 水溶性食物繊維(キノコ類、納豆、とろろ昆布など)を一緒に食べても
吸収は遅くなる。 糖質の多い食品は、あとのほうで食べる。(”食べ順ダイエット”) また、朝・昼は普通の食事で、夜だけの”プチ糖質制限食”にしても
かなりの効果がある。(肉体労働、スポーツ選手など、炭水化物を完全に消費するならば問題ない。)
食品 | ブドウ糖 | 食パン | うどん(茹で) | 中華麺(茹で) | 白米ご飯 | パスタ | 玄米 | そば(茹で) | じゃがいも | かぼちゃ | ニンジン | ライ麦パン | アーモンド | ピーナッツ | |
GI値 | 100として | 93 | 88 | 81 | 55(茹で) | 55 | 54 | 50 | 30 | 28 | |||||
糖質量% | 100 | 44 | 21 | 28 | 37 | 70(乾燥) | 24 | 15 | 17 | 6.3 | 10 |
* 小麦(米国産・カナダ産をはじめとする 改良された小麦すべて)のグルテン分解物に含まれるエクソルフィンという麻薬物質に注意。(「毒麦」になっている!) 1960年代以降の米国産小麦は、品質改良のため、背が低く(たくさん実っても倒れない)、病害虫用の農薬を必要とし、硝酸性肥料を多量に使用しないと育たないタイプの小麦となり、生産性は100年前の
10倍以上になった。(ロックフェラー財団、フォード財団などが品種改良のために出資した ・・・ 毎度おなじみ「にせユダヤ財閥」(黙示録3:9)が暗躍!) ・・・・ 日本には、小麦の85%が輸入、そのうち6割が米国産。 安保をネタに 米国産小麦を買わされてきた。
この小麦のたんぱく質のグルテンは、体内で分解すると エクソルフィンという麻薬様物質が生成し、血液脳関門を通過してモルヒネ受容体(μ受容体)に結合し、麻薬中毒症状を呈するようになる。そのためこの小麦をもっと食べたいという異常な食欲を引き起こし、小麦製品の販売促進と、肥満、心臓病、グルテン・アレルギー、潰瘍性大腸炎、クローン病などの蔓延という社会現象が、米国で
20世紀末〜21世紀にかけて起こっている。
2000人が小麦食を止めたところ、肥満、高血圧、糖尿病、心疾患から回復したと 報告されている。 またこれを受けて、グルテン・フリーの食材(アーモンド粉、ココナッツ粉、発芽大麦など)が販売されるようになった。 (by. 米、ウイリアム・デイビス著、『小麦は食べるな』)
コロンビア大学の調査でも、小麦を絶つことにより(*ついでに 多くの糖質もカット)、1年後には
肥満・半分、50%以上が平均12kg減量した。この小麦を食べると 血糖値が大幅に上昇するという。 全粒粉、ふすまパン、麩 なども このグルテンを含むから同様に良くない。
* 砂糖は、サトウキビがインド原産といわれ、アレクサンドロスが初めて ”蜜を産する葦”として紹介した(BC327)。”砂糖”の名はAD400−500頃の中国。 その後
蔗糖は南アジアからヨーロッパに輸入され、各植民地にも生産拠点が作られていった。
テンサイ糖は、ナポレオンが初めて作付け・生産を奨励した。 このように、砂糖は
歴史的に、メジャーの企業戦略によって生産が広げられていった作物である。
しかし、砂糖は”マイルド・ドラッグ”と呼ばれるべきものである。砂糖はハチミツと似て非なるもので、体内で果糖のほかに
血糖値を上げるブドウ糖に分解され、吸収もきわめて早い。そのため、急激に血糖値が上がることにより脳内報酬系を形成して
多量の砂糖を摂る習慣性がつきやすい。 米国発のコカコーラなどの清涼飲料水や、スポーツ飲料にも多量に用いられているので注意が必要。(近年は消化しない甘味料を用いたものが増えてきた。)
* アスパルテーム(蔗糖の100−200倍の甘味料)は、パーキンソン病、さらに認知症を引き起こすといわれる。蔗糖や遺伝子組み換え小麦と並び、日本人の体質を”酸性”にして
認知症を増加させる米国の策略が見られる。(カロリーゼロ・コーラ、キシリトールガムに混ぜて、その他多くの甘味料に(安価なので)使用。ローソンやミニストップではアスパルテームを排除しつつある。 ベトナム戦争で”枯葉剤”を製造した
米国のモンサント社が、遺伝子組み換え作物に取り組んできた。 TPPでは、穀物
= 武器。)
これに対して、安全なエリスリトールや サッカリン、希少糖などを使用すべきである。キシリトールのような糖アルコールそのものはOK。
4. 糖質制限食の勧めについて: youtube: 糖尿病・メタボ・ダイエット、 糖尿病の改善、 炭水化物で早死にするな、 糖質中毒
普通の食事から、ご飯、パン、麺類(ラーメン、うどん、パスタ、そば など)、イモ類・根菜(にんじん、ジャガイモ、サツマイモなど)、砂糖・蜂蜜、菓子類、甘い果物(バナナなど)などを除けば、大体
糖質制限食になる。 ダイエットであってもなくても、たんぱく質と脂肪、野菜を多めに摂る。 特に、(就寝時の消費が少ないので)夕食・夜食には糖質を摂らない。
1日20gまでに糖質(ブドウ糖・果糖になるもの)を制限すると、代謝が2週間程度で切り替わり(切り替わる途中では 頭がボーっとし体力も落ちることがある)、肝臓で脂肪から「ケトン体(アセト酢酸)」を作り出し、血中に送り出し、脳や体のエネルギー源とする。(グルコースが枯渇すると、脂肪酸 → (β酸化して)アセチルCoA → アセト酢酸;、 脳・骨格筋・心臓・腎臓はこれを利用できるが 肝臓は利用できないので、たんぱく質は必要。) また たんぱく質からもブドウ糖を作り出すことができる。(唯一、血中のブドウ糖を必要とする組織は赤血球のみ)
ただし、糖質を摂取すると 糖質が無くなるまでこれらの反応は起こらない。
(* アトキンス式ダイエット: 高たんぱく・高脂質食事ダイエット法、2003年;、 糖質200−300gを 20−40gにする。2003−2005年に流行り、北米で7人に1人が実施したといわれる。今も、米・英にこの”ローカーボ・メニュー”の店がある。)
・・・ 4日以上の「断食」(→ 聖書改ざん修正(2)の14)参照)や、南極のコウテイペンギンのオスの抱卵時(65日)に 脂肪を消費するメカニズムと同じ。 人が蓄えている脂肪は約40日分あるといわれる。(モーセ、イエス様の40日断食) ただし、脂肪が80%以上消費されると、体のたんぱく質の消費が始まり 心臓など生命維持が危険な状態になるので注意。
「断食」の場合は、特に 断食後の復食の期間(≒断食期間)は厳密にコントロールされなければならない。この場合は、米の薄いおかゆや野菜ジュースなどを用いる。(たんぱく質は消化にエネルギーを要するため) 復食期間を過ぎた後で糖質制限食に切り替える。 (参考)絶食療法の科学
糖質制限の結果、報酬系が切れて 糖質が欲しくなくなり(食事回数が1日2回になる人も多い)、体重が減少し肥満が解消し、中性脂肪が下がり肝臓の脂肪は消え、筋肉も最初は少し減少するがすぐ元通りになる。
ただし、再度 糖質食を開始すると、その跳ね返り(リバウンド)があるので注意が必要。(特に、ダイエットの場合)
長期間続けている医師も、糖尿病・メタボ・肥満が解消した。(医師が12年実施して問題ない、焼酎などの糖質の少ない酒も飲んでいる!)
(夏井医師(練馬光が丘病院、あまり運動しない人)、2年半実施、(医師らを含むで)糖質制限を行っている人1475人のアンケートより)
・ 被験者1475人の性別: 男57%、女43%、 年齢層: 0−39歳 19%、 40−49歳 35%、 50−59歳 30%、 60歳以上 16%
・ 体重: 1〜19kg減 81%、 ・ 腹囲: 1〜19cm減 81%、 ・ 糖質制限を続行 96%、 やめた 2%
・ 高血圧: 治った 68%、 治らない 32% ・ 高脂血症: 治った 88%、 治らない 12%
・ 肝機能異常: 治った 89%、 治らない 11%、 ・ 血糖異常: 治った 94%、 治らない 6%
・ 食後の眠気: 良くなった 83%、 変わらない 17%、 ・ 不眠・うつ: 治った 81%、 治らない 19%
・ 二日酔い: 良くなった 79%、 変わらない 21%、 ・ ニキビ: 良くなった 82%、 変わらない 18%
(文化的考察)
・ ”主食”の考え: 日本と朝鮮半島のみ (・ ご飯と 一汁一菜) ⇔ 欧米・中国では
米は野菜扱い。 実質的に、肉は(フィレ肉でも)脂肪が多く、西欧人にとっては脂肪こそが”おいしさ”である。
江戸時代は80%が農民で、アワ、ヒエ、野菜を食べ、米は税金だった。 奈良時代 1食 → 平安時代 2食 → 江戸時代(武士のみ)3食 → 明治 庶民も3食。 ヨーロッパも200年前から3食になった。
・ 平安時代の酒は、甘酒のような濁り酒で (ビタミンBも多いが)糖分が多く、それをがぶ飲みしていた貴族は、肥満で、虫歯で、糖尿病だったといわれる。
・ 縄文人のほうが、弥生人よりも バランスの良い食生活で、健全な生活を送っていたのではなかろうか?(ただし、どんぐり粉は加熱すると水溶性のでんぷんとなる。)
・ 昔のアイヌ人は、鹿、兎や熊などの肉を山菜と共に煮て、また 鮭などの魚を常食し、和人との物々交換で得た米は、食後にお粥状にしてデザートのように少し食べていた程度だった。あとは、ベカンベ(菱の実)、ユリ根
程度。
・ イヌイット(エスキモー)は 食事に糖質が入るまでは、幼児の時から肉食だけで、糖尿病や肥満、循環器関係の病気はほとんど無かった。
5. 聖書的考察:
・ 「牛はその飼い主を知り、ロバは飼い葉桶を知る。」(イザヤ1:2、3) 「頭はことごとく病み、その心は弱り果てている。」(1:5)
・・・ 「主」にあっての「報酬系」でなければならない。 この世のものを求める報酬系は、敵が仕掛けた 異常な報酬系であり、のろいを受けて滅びることになる。
活気の無い、弱々しい心は、ドーパミン切れの抑うつ状態に似ている。
* 喫煙によるニコチンの摂取は、意志や言語や思索という脳の最も主に近い部分に、
主との間に”偶像”を置くことに相当します。
・ 「人は パンだけによって生きるのではなく、主の口から出る 一つ一つの言葉による。」(マタイ4:4、申命記8:3)
・・・ 主を知り、主の栄光を見ることが喜びでであるとき、健全な報酬系となる。 主が語られる言葉が、すべてのことを成し遂げていく。
・ 「心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ。」(マタイ22:37)
「心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい(=愛するようになる)。」(申命記6:5)
・・・ 大脳基底核の4つのループ(運動系ループ: 「力」、前頭前野系ループ:「意志、知力、心」、眼球運動系ループ、辺縁系ループ:「思い、精神」)をフル活用して 主のために用いる。
・ 「そして神は、「われわれに似るように、われわれのかたちに、人を造ろう。
そして彼らに、海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地をはうすべてのものを支配させよう。」と仰せられた。」(創世記1:26)
・・・ 脳の構造で人間とサルとの最も根本的な違いは 大脳にあり、
1.前頭葉の10野(前頭極・額のあたり); 未来についての事柄、予測、計画、 2.11野(眼窩前頭皮質・眼球の上の回り込んだ皮質部); 意思決定の認知処理、 3.側頭葉の38野(側頭極・側頭葉の先端部); 言葉の意味記憶、顔の見分け、他者の心を推察、 4.頭頂葉の40野(縁上回・頂頭葉の後角部); (信仰?)、
の4つの部位が人だけにあり、それぞれ、
1. 「永遠」についての概念の理解、未来の啓示=「預言」、「時間を超越」する理解、 2. 「意志」の分野を神様にゆだねる=「異言」、「聖霊のバプテスマ」、 3. 「ことばの神」、「コミュニケーション」、「愛とあわれみ」、 4. (「神の信仰」を持つ、「礼拝」)、 に機能する。
これらはまさに、「御霊の賜物」であり、「神」との霊的交わり(神とのコミュニケーション)の手段である。((5)人の大脳の特異性:) そしてこれらの大脳の機能は、上記の 大脳基底核を経由する 4つのループにかかわりその「内なる心」が正しくリンクしていなければならない。
ねたみや敵対心のあった カインによるささげものは、(主を礼拝する行動はアベルと同じでも、)主に受け入れられなかった。
∴ 「主はその人の心を見る」(Tサムエル16:7) ・・・ というか、 「心しか見ない」 ・・・ 王であるか乞食であるか関係ない。 心の内で、何を欲しているのか?これが唯一、主の関心事。
語る言葉は強いものであり、自分で語る言葉が心を変えていく。 Tテサロニケ5:16−19、「いつも喜び、絶えず祈れ、すべての事に感謝せよ。」 ・・・・ 10分に一度、「主よ、感謝します」と語る(=短い「礼拝」をすることに相当)ならば、2−3週間で癒しが起こり、油注ぎを受け、主との関係が回復する。 ・・・・ 富田慎吾師・2015 1/13メッセージ(新宿シャローム・ユース)
・ アダムとエバのときは、デンプンは加熱しなかった。(非加熱デンプンは消化しない) ココナツやアーモンド、オリーブなどの木の実(糖質は少なく、GI値が低い)は 血糖値を上げることなく、一般に体に良い。ココナツ・オイルは
ケトン体になりやすい。(上記のアトキンス法でも推奨) このときは堕罪前だったので、「額に汗して働く」ような のろいは無かった。(創世記2:15、16)
・ フェニキア文字を使っていた頃のイスラエル(士師記、ダビデの頃)では、小麦・大麦(ただし、古代品種)を常食していた。ただし、労働により
エネルギーを健全に消費していたはずである。(→ (下のほう)ゲゼル・カレンダー ) この時代にも 剣が刺さってもわからないほどの肥満な人はいた。(モアブの王、士師3:17)
・ 肉を食べ過ぎたイサクは、晩年 目が悪かった。それでヤコブのほうを祝福してしまった。(創世記27:1−)
(音楽家のバッハと ヘンデル、(数学者のオイラーも、)は、共に 肥満体で目が悪かった。おそらく、職業柄
宮廷や教会などに仕え、肉類を食べすぎたためと思われる。)
・ エリヤのカラスは 肉とパンを運んできた。(T列王記17:6)
(・ 「菖蒲(QNH カーネー)」(エレミヤ6:20)は、KJVでは”甘い茎
= サトウキビ”のようになっているが、「におい菖蒲」(QNH BSM カーネー
ベセム)の意味。 ここでは、形だけのぜいたく品のささげもの(乳香とともに燔祭に用いる)をしても無駄と言っている。(他に、出30:23、イザ43:24、雅歌4:14、エゼ27:19)。 砂糖は聖書には出てこない。
蜂蜜については、 「わが子よ。蜜を食べよ。 ・・・ (蜜を「知恵」にたとえている)」(箴言24:13、14)。
「乳と蜜が流れる地、カナン」、バプテスマのヨハネは いなごと野蜜を食料にしていた。)
・ 辛口のワインは糖分が少なく、糖質制限には問題ない。しかし、ぶどう汁にはブドウ糖、甘口のぶどう酒は糖分が多く、飲みすぎるのは良くない。 当時のワインは醗酵中であり
「皮袋は新しいもの」(マタイ9:17)を使用した。 ・・・ 聖霊様の働きには、聖霊様の主権を認め、柔軟な受け皿・柔軟なシステムが必要。
ローマ時代には(近世までも、)鉛の化合物がワインの甘味料(サパ)として用いられ、ローマ人は狂人が多かった。(代々のローマ皇帝の暴君ぶりを見ると分かる。 ベートーベンもワインに鉛の甘味料(酢酸鉛、鉛糖(えんとう)とも言う)を入れ、かなり若い時から難聴、神経症、肝臓病だった。遺髪から多量の鉛が検出された。)
また食物ではないが、江戸時代の大名家では”おしろい”を多用し、それは鉛化合物(鉛白、炭酸鉛)だったので、(都市部の疫病の影響に加えて、)ある大名家の平均寿命(7代120名)が、男:22.0歳、女:15.3歳だった。
cf. 農村部では 男:42.7歳、女:44.0歳。(鉛と化粧の話)
・ イスラエルや 地中海諸国で常用されてきた オリーブ油は、糖尿病予防、心臓疾患などの循環器系の疾患予防に効果がある。 ジャンクフードが入る前の”地中海食”を行う国は、(パスタなどの炭水化物を常食しているにもかかわらず、)有意に 糖尿病が少なく、ガンも少なく、老化(DNAのテロメア長、オイルの抗酸化効果)にも有意な開きがある。
また、特にエクストラバージン・オイル(火を通さずそのままかける)に含まれる オレオカンタールは、鎮痛・抗炎症効果があり、制癌効果(がん細胞のリソソームを選択的に破壊)もある。古くから「オリーブ油を塗って(注いで)傷の痛みを和らげる」ことは正しい。
食用・薬用のみならず、灯火にも常用され、オリーブ油は 「聖霊様」の象徴である。(ゼカリヤ4章など多数) 油が注がれ、聖霊が注がれたメシヤ預言。(イザヤ61:1) また「聖霊様は
喜びの油」(イザヤ61:3、ヘブル1:9) キリストだけが、喜びの根源である。
・ 「小麦一枡は一デナリ。大麦三枡も一デナリ。 オリーブ油と ぶどう酒に害を与えてはいけない。」(黙示録6:6) ・・・ 終末の時、炭水化物の値段が異常に上がっても、悲観する必要は無いかもしれない。
● (参考) → 報酬系と痛みの脳科学(2017 10/20)